借金

借金をしていて、どうしてもお金を返すのが難しくなってしまうケースもあるでしょう。

お金を返せず、どうしようもなくなってしまった時は、債務整理をすれば借金を一部または全額免除してもらえます。

ただし、債務整理にはデメリットもあるので、しっかり確認した上で利用することが重要です。

この記事では、借金が返せなくなった時に利用できる4つの債務整理方法や、注意点について解説します。

借金は、返せなくなることもある

借金では毎月指定された以上の金額を、口座振替やATMへの入金で返済していくこととなります。

しかし、今まではしっかり返せていたとしても、様々な原因で返済が滞ってしまうケースがあるのです。

返済が長引き、いつの間にか利息が膨れ上がってしまう

借金をすると、借り入れた金額に対して利息が発生します。

例えば、プロミスのフリーキャッシングの利息は4.5%〜17.8%に設定されています(新規契約時)。

初めのうちはそれほど高額でなかったとしても、返すペースが遅かったり、返済し終える前からどんどん借金をしていったりすると、最終的に返済額は膨大になってしまうのです。

収入の減少・事業の状況悪化などで返すお金を用意できなくなる

借入額は毎月正しく返済することが重要ですが、生活の状況が変化した結果、返済額を用意できなくなってしまうことがあります。

例えば会社を辞めることになって収入が減少したり、事業の状況が悪化して資金をやり繰りできなくなったりした結果、返済額を用意するのも難しくなってしまうケースがあるでしょう。

急なトラブルで、必要なお金が手元から消えてしまうことも

事故や病気になった結果、借金の返済に使うはずだったお金が手元からなくなってしまうこともあるのではないでしょうか。

また、事故や病気で一時的に入院した結果、期日に適切な返済ができなくなってしまうケースもあります。

返済が遅れると、利息が上乗せになってしまう

カードローンなどによる借金の返済が遅れると、利息が通常よりも大きくなります。

例えばプロミスのフリーキャッシングにおける「遅延利率」は、20.0%で、延滞分の返済を終えるまでは通常の4.5〜17.8%ではなく20.0%の利息で返済が必要です。

返済が遅れた途端利息がアップするため、1度返済が遅れただけでも借金の返済が難しくなってしまうことがあるので、注意しなければいけません。

どうしてもお金を返せない時は、債務整理で状況を改善できる

借金が膨れ上がり、どうしてもこのままでは返済しきれない場合は、「債務整理」をすることで借金を減らしたり、ゼロにしたりできます。

借金のトラブルで困っている場合は、債務整理を検討しましょう。

保証人になっていない限り、家族への影響はない

債務整理をするにあたって、家族に迷惑をかけてしまわないか心配かもしれませんが、基本的に家族に影響はありません。

家族が保証人になっている場合は返済の請求が来てしまいますが、保証人になっていなければ大丈夫です。

ただし、債務整理をしたことでクレジットカードを作れなくなる、一部職業に就けなくなるなどのデメリットが発生するため、今後生活において迷惑をかけてしまう可能性はあります。

債務整理をしないといけない状況になったら、しっかり家族とも相談し、今後の生活について話し合うことが大切と考えられます。

債務整理の種類は4つ、必ずしも全額免除してもらえるとは限らない

借金を支払えない時に利用できる債務整理の種類は、以下の4つです。

  • 任意整理
  • 特定調停
  • 個人再生
  • 自己破産

いずれもお金を返せない時に行う手続きですが、それぞれ特徴が異なります。

自己破産以外は返済ペースの調整や一部減額を行うものなので、基本的に借りたお金自体はしっかり返す必要があることにご注意ください。

任意整理は将来利息などを抑えて、月々の返済額も減らせる

任意整理は、金利を引き下げて返済額を再計算してもらい、さらに月々の返済額を抑えて3〜5年程度で分割返済できるしくみです。

利息が増えてどうしようもなくなってしまった借金を減らしたい場合に、検討することとなるでしょう。

任意整理は基本的に個人でも行えますが、債権者と交渉しなければいけない(裁判所は通さない手続き)ので、基本的に弁護士や司法書士を利用して手続きをした方が円滑に進みます。

任意整理の手順・費用

任意整理の手順は、以下の通りです。

  1. 債権者に取引履歴を送ってもらい、「利息制限法」(借り入れに対する利息や遅延損害金の上限を設定した法律)に基づいて利息を計算し直し、返済額を決める
  2. 返済計画を作成して、債権者に連絡・交渉する
  3. 和解書を作成し、手続き完了

交渉必須、様々な作業が必要となるので、弁護士や司法書士を雇い、手続きを代行してもらうのが一般的です。

少なくとも2万円以上の費用はかかってしまいますが、弁護士や司法書士の費用は分割で支払えたり、後払いができたりするケースもあるので、確実に手続きを終えるためにはプロに頼った方が良いでしょう。

借金が膨大だと、利用できない

任意整理において注意したいのは、借入額が膨大だと3〜5年で返済を終えられないため、利用できないことです。

返済できる金額と借りたお金の元金を照らし合わせて、3〜5年で完済できるかチェックしてみましょう。

また、当然ですが毎月返済していく関係上、安定した継続収入がない場合も任意整理は困難です。

他にも債務整理の方法があるので、金額が大きい場合は任意整理以外を検討した方が良いでしょう。

特定調停は本人だけで手続き可能、借金総額を減らせる

特定調停は裁判所が債権者と債務者の間に入る手続きで、自分から申し立てて手続きをすることで、借金総額を減らせます。

基本的に弁護士などを雇う必要はなく、コストを抑えられますが、自分で様々な手続きが必要になるので、手間がかかるのが注意点です。

特定調停の手順・費用

特定調停の手順は、以下の通りです。

  1. 「特定調停申立書」や「権利者一覧表」、財産状況の明細書などを自分で作成する
  2. 債権者所在地の管轄にあたる簡易裁判所へ申し立てる
  3. 調査期日や調停委員が指定され、1ヶ月程度で調査が行われる
  4. 返済計画案が作成され、債権者に同意を得られれば手続き完了
  5. 同意が得られなければ最終的に特定調停を利用できず、他の債務整理が必要となる

1ヶ月以上時間がかかり、自分で裁判所に出向く必要があるなど手続きも多く手間がかかってしまいますが、弁護士等の費用なしで借金を減らせるので、必要に応じて利用しましょう。

特定調停で発生する費用は「印紙代」500円と「切手代」420円ほどなので、支払額は1,000円を切ります。

調停内容が不利になってしまうこともある

裁判所で手続きの際に指定された調停委員は、弁護士のような専門家ではありません。

結果として、後日確認したら最終的な調停内容が債務者にとって不利、つまり損な結果になってしまうこともあるので、ご注意ください。

個人再生は借金の7〜8割を免除できるが、手続きが手間

個人再生は、借金の7〜8割を免除してもらえる債務整理方法です。

返済ペースも3年間なので、月々の支払いを終えられます。

さらに、住宅系のローンがある場合は特例で、家を手放さずに住むのも大きなメリットです。

個人再生の手順・費用

個人再生の主な流れは、以下の通りです。

  1. 裁判所へ書類を提出する(書類は基本的に依頼した弁護士などが行う)
  2. 個人再生委員と面接をする
  3. 6ヶ月間の積立トレーニングや、債券額調査・確定手続きが行われる
  4. 再生計画案を裁判所へ提出する
  5. 債権者と交渉が行われ、認可されれば弁済開始

基本的に半年程度時間がかかり、さらに手続きの際は「積立トレーニング」により、指定された金額を毎月入金して返済能力を認められなければいけません。

もしも入金ができなければ、返済能力がないとみなされて個人再生をできなくなってしまうので、欠かさずに入金しましょう。

また、個人再生において弁護士を雇った場合は、50万円程度の費用がかかります。

後払いや分割払いができる弁護士を利用するなどして一度での出費を抑えつつ、資金を確保することも忘れないように気をつけてください。

個人再生は条件を満たしていなければ利用できない

個人再生には、金銭的負担を抑えられる大きなメリットがありますが、誰でも利用できるわけではありません。

以下の条件を満たしていることが重要です。

  • 継続・反復での収入があり、再生計画に基づいて返済を続けられる
  • 利息制限法に基づいて計算し直した状態で、借金が5,000万円以下
  • 債権者の2分の1以上が反対していない
  • 給与所得者が再生手続きをする場合は、過去7年以内に「破産手続き免責決定」などの対象決定を受けていない

個人再生をする場合は条件を満たしているか、確認しましょう。

自己破産は借金を全額免除、利用には注意点あり

自己破産は、借金を全額免除してもらえる債務整理方法です。

ただし自己破産には条件があり、デメリットも存在します。

他の3つの債務整理方法ではどうしても返済ができず、生活を続けていくのが難しい場合にのみ、検討することとなるでしょう。

自己破産の手順・費用

自己破産の基本的な手順は、以下の通りです。

  1. 必要に応じて、弁護士に自己破産を依頼する
  2. 書類を準備し、裁判所へ破産手続きを申し立てる
  3. 裁判所で免責審尋が行われ、許可されれば債務の支払いが不要となる

手続きは非常に大変なので、基本的には弁護士へ自己破産手続きを依頼することとなるでしょう。

なお自己破産も個人再生と同様、任意整理に比べて弁護士費用が高く、少なくとも20万〜50万円程度はかかってしまいます。

自己破産費用を用意、または分割・後払いができる弁護士を利用するなどして、手続きを行いましょう。

管財事件になると、家や自動車などが差し押さえられる

自己破産をする場合、手元にある財産の一部が差し押さえられるケースがあります。

裁判所が自己破産を「管財事件」として扱った場合は、債権者への配当が必要になるためです。

基本的に、現金が50万円以上手元にあったり、価値が20万円以上となる「個別財産」があったりすれば、管財事件となります。

管財事件になると、不動産や「2台目以降のテレビやパソコン、洗濯機などの生活必需品」、自動車などが差し押さえられるので、ご注意ください。

管財事件にならなかった場合は「同時廃止」と呼ばれ、差し押さえはありません。

なお自己破産になっても、現金99万円までは差し押さえ禁止の「自由財産」として扱われるので、手元に残せます。(ただし50万円以上の場合管財事件になるので、家などは差し押さえられます)

自己破産をすると、士業や警備員などにはなれない期間が生じる

自己破産をした場合、一部の仕事はできなくなります。

ただし永久に該当する職業に就けないわけではなく、破産者でなくなれば制限はなくなります。

  • 警備員
  • 旅行業者
  • 質屋
  • 弁護士、宅地建物取引士などの「士業」
  • 公証人、公正取引委員会など、公務員の委員
  • 信用金庫や日本銀行など、団体企業における役員
  • 生命保険の募集人
  • 貸金業者における登録者

主に以上のような職業には就けない期間が数ヶ月〜最大10年程度生じるので、ご注意ください。

債務整理をするデメリットは?

債務整理を行うと借金を減らしたり、なくしたりできるメリットがありますが、デメリットもいくつか存在します。

後から気づいても遅いので、債務整理を利用する際はしっかりデメリットも踏まえた上で行うようにしましょう。

5〜10年は新しくローンを組んだり、クレジットカードを作ったりできなくなる

債務整理をすると、5〜10年程度は新しくローンの利用やクレジットカードの作成ができなくなります。

過去にトラブルを起こした情報が信用機関に載ってしまうため、情報が消えるまでは入会審査時に「お金を正しく返してもらえない恐れがある」と思われるからです。

具体的にいつまた新しくローン・クレジットカードを利用できるようになるかは、申し込んでみなければわかりません。

場合によっては、10年経ってもまだローンやカードを利用できないケースもあります。

個人再生や自己破産をした場合は、官報公告に住所や氏名が記載される

個人再生や自己破産をすると、「官報公告」に自分の住所や氏名が載ります。

官報公告に情報が載ることのデメリットは、怪しい闇金などの業者から連絡が来たり、前項で説明したようにローンやクレジットカードなどの発行ができなくなったりすることです。

個人でも官報公告をチェックできるので、万が一周りに官報を読んでいる人がいれば、債務整理をしたことを気づかれてしまうのも要注意ポイントと言えるでしょう。

まとめ

借金の返済がどうしても難しい時は、4種類の債務整理方法から最適なものを用いて、借金の減額や免除を行いましょう。

手続きには弁護士や司法書士を雇う必要が出てくることもありますが、円滑な手続きを行うにあたっては弁護士等を雇った方が、基本的に個人で手続きをするより安心です。

また4種類の債務整理方法にはそれぞれメリット・デメリットがあるので、理解した上で手続きを進めましょう。

借金でお金がないとき